コロナ禍における副産物としては、車渋滞のない生活に戻ったことがあるかもしれません。(もっとも、もうあっという間に渋滞のある生活に戻ってしまってますが)みなさんも「空気のキレイさ」をいろいろと実感したのではないでしょうか?

世界的にも、インドからエベレストが見えた、中国でも青空が広がったということがニュースになっていました。

そんな中、環境対策の意味もあり、すでにパリなどでは自転車をメインの移動手段として考える都市設計を始めていると言われています。確かに、パリくらいのサイズであれば自転車をメインの移動手段に持ってくるのはうってつけな感じもします。ミラノでもロンドンでも、そうした動きがあるようです。

そもそもヨーロッパの大都市の中には、街の真ん中への車の乗り入れが禁止されていた都市も結構あります。何百年前に建てられた教会などが車の排気ガスの影響で真っ黒!なんてことも非常に多いです。(あれは、もともと黒いのではないのです。経年劣化ももちろんありますが、車の排ガスの影響がかなり大きいです。)

このコロナ禍を受けて、ヨーロッパの長期的な持続可能性の目標を達成するためには、徒歩、自転車、そして公共交通機関へのシフトが不可欠であると欧州環境庁は述べているのです。

とはいえ、今まで何十年にもわたって”ドライバーの生活を楽にする”ための都市計画が行われてきたため、代替交通手段が望ましい選択肢となるためには非常に大きな変化が必要であるのは言うまでもありません。

そして、そうした各国がモデルとしているのが、オランダだと言うのです。

オランダは1970年代に車社会が発達していったのですが、その結果、子どもが交通事故の犠牲になる、ということが頻発しました。こうしたことから、市民発で自転車へのシフトが行われていきました。今では、例えばアムステルダムの中心地には(ガソリン)車が入れないゼロ・エミッションゾーンがあったり、総自転車道の距離は20,000kmにおよぶ長さになっており、都市の作り方自体が車社会を中心としている国とは明らかに違います。アムステルダム中心地への車の乗り入れ禁止については、確か賛成51%、反対49%で「禁止になった」ということでした。(ちょっと、これあやふやです。もしかしたら違うかもです。すいません)

ちなみにゼロエミッションゾーンに関しては、昨年アムステルダムスマートシティを取材した際には、すでに市内にて実行されているという話でしたが、読者のかたから2030年に実施ではないか?という指摘を受けました。詳細は、コメント欄に貼ってあるリンクをご覧ください。

自転車道路の話とは、またちょっと違った側面ですが、オランダの電気自動車普及率もおそらくヨーロッパ1?ではないかと思うのですが、もう電気自動車は完璧に「次に買う車」のメインチョイスになっています。

※EVの普及率に関しても、同じく読者のかたからご指摘受けまして、普及率はノルウェーがダントツでした。そして普及台数的にはドイツがNo.1でした。失礼しました。詳細は、同じくコメント欄のリンクをご覧ください。(&ご指摘ありがとうございます!)

オランダでは自転車そのもの、あるいは自転車置き場なんかも非常に発展しています。メイン行動手段を自転車へシフトすると、街の作り方、生活スタイルなどなどが大きく変わってきます。

雨がザーザー降りでも、雪が深々と降ろうと、地面がパキパキに凍っていようとも、傘もささずに自転車に乗るオランダ人には、まだまだなかなかなりきれませんが、コロナ後の世界の一つの可能性として注目してみてください。

参考:WHAT IS A ‘LIVEABLE STREET’ AND DOES IT MEAN GIVING UP OUR CARS FOR GOOD?

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