もう待ったなし?大変革が求められるファッション業界のコロナ後
少し落ついてきた?のか、まだまだ落ち着いていないのか?よく分からないコロナ禍ですが、一つのきっかけとなったのか、ファッション業界もいよいよ大きく変わらなけければならない時代になったようです。
すでにご存知の方も多いと多いと思いますが、近年巷を席巻している、いわゆるファストファッションは、実はサステイナブルとは程遠い仕組みの上で成り立っていると言われています。
製造過程における奴隷制に近い労働環境、フェアトレードとは無縁の原料調達手法、化学薬品にまみれた染色過程、大量に発生する資源の無駄などなど。もちろんファッション業界に限ったことではないのですが(ファッション業界の人、ごめんなさい)一見、華やかに見えるファッション業界だけに、そのバックサイドには、なかなか実態を把握できていない過酷な状況があると言われています。
ましてや、近年は消費サイクル、流行のサイクルが異様に早く、新品の服が大量に破棄されているということも言われています。
こうした事態の改善に取り組むファッションブランドも、ヨーロッパにはすでに数多くあり、自分も一応、そうしたブランドに切り替えたりしています。
日本だと「エシカルファッション」と称されるものだと思いますが、ヨーロッパのサステイナブルファッションブランドは、それらとはちょっと印象が違う気がします。
例えば、オランダのgoatは「honest& organic」を謳っています。
また、Detox Denimを売っているドイツのARMEDANGELSは、Fair & Organicを旗印にすでに多くのファンを獲得しています。
他にもVegan denimがあったり、デニムのサブスク(&買取からリサイクル)があったり、ファッション業界にはすでに多くのサステイナブルブランドがあります。
いわゆる「エシカル」ブランドはちょっと違う印象ではないでしょうか?
そんな中で先日(5/28日)のニュースで、ヨーロッパで一番大きなファッションECサイトである、Zalandoが2023年から、サステイナブルブランドしか自社のサイトに載せないと発表しました。日本でいえば、ZOZOに掲載しているファッションブランドを「全部、サステイナブルにする!」と宣言したような感じでしょうか。
これはファッション業界に与える影響はかなり大きいと思います。ファッション業界のサステイナブルを推進する独立団体の基準で判断するようです。
アディダスが100%リサイクル素材でシューズを作ったり、すでに大手ファッションブランドも、独自にサステイナブルの方向へ舵を切っていますが、サイト側の基準でこうしたことが進められることになるので、まだサステイナブルにシフトしていないファッションブランドは大変だろうなあという気もします。
ヨーロッパのミレニアム世代や若者は、意外とこういうブランドを好む傾向も強く、コロナ後にはますますこちらの方向へのシフトが加速するのではないか?という予感がします。なので、日本のブランドも早めにこちらへの対応をしておいたほうがいいのではないでしょうか?
ヨーロッパではサステイナブルファションブランドはすでに結構な数、存在するものの、日本ではこの辺はまだまだビジネスチャンスがありそうだと思います。実は日本の素材メーカーが、ヨーロッパのサステイナブルブランドの原料を供給していたり、その製造エコシステムに入っている、なんていう例もあります。日本の先進的な取り組みなどあれば、ぜひお知らせください。
あ、アムステルダムにはfashion for goodなる、サステイナブルファッションのミュージアムがあったりもします。
そして、以前Esquireに書いた『アムスのデニムが牽引する持続可能ファッション』もご参考まで。
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