人間は、誰であっても「明日死ぬ」かもしれない。我々は、そのことをまざまざと実感しています。たとえば311などで。そしてあの時に感じた圧倒的な個人の無力感こそが、ブログ「おとよん」-おとなに なったらよんでほしい-を始める原動力でした。無力な自分が、少しでも誰かの役に立てることはないか?と探して辿りついた結果だったのです。

あれから9年。今、我々はコロナという未知のウィルスに直面しています。まさに「明日死ぬかもしれない」状態に世界中が直面しています。

さて「子育て」というテーマに特化しているブログ「おとよん」は、当然のことながら、読者の8割がママさん。地方に移住したり、育休を1年取ったり、大企業をやめたり、海外移住をしたりしながらの自分の子育ての経験が、子育てをしているママさんやパパさんに、なにかしら、時に反面教師として役に立つかもしれない、という思いで続けています。

ところが、最近分かってきたのは、意外にも読者に若者が多いということ。そして、そういう若者は「どういう大人になったら良いのか?」というヒントを求めて読んでいる、という意外な反応がありました。現に就職活動として、わざわざ筆者の住んでいるオランダに会いに来てくれる学生や留学生が毎年跡を絶たないのです。

彼らと話してみて気づいたことがあります。それは今は「大人になりにくい時代」なのではないか? ということです。もちろん、いつだって「大人になる」というのは大変です。しかし、最近の問題は「目標とする大人がいない」ということのようで…。これはあくまでも個人の感覚ですが、それは自分が今、欧州に住んでいて、外から日本を見れているということも大きいのかもしれませんが、学生の感覚には120%共感できます。翻ってこれは今の大人の問題だろうなあ、と。いや、つまり共感している場合ではないのです。我々の問題なのです。

子育て、教育、働き方、スタートアップ、サーキュラーエコノミー、学校経営、企業経営、サービス&商品開発、そしてイノベーション。これらは今、自分が欧州在住のクリエイティブ・ディレクターとして関わっている事象です。こうした業種、業態に横断的に関わっているからこそ、見えてくる世界や、接している人は日本にいる時とは違ってきます。そして、これらは全て「未来」なのです。「半年先にオープンするお店」「来年ローンチするサービス」などなど。つまり「未来作り」に関わっているのです。

未来といえば、 子育てや教育は「未来作り」の最たるもの。20年後の世界を作っていくのは彼らだからです。なので、みんなの良い未来をつくるためには「教育」にこそ力を入れないとならないのです。ところが、日本の教育費は、どんどん削られて先進国の中でもかなりの低位に。一応、まだ世界3位の経済大国でありますが。(まず、こういう現実は、かなり異常なことと認識しなければなりませんが)

もちろん自戒を込めての話ですが、今回のコロナパンデミックを通しても、我々がいかに、その場しのぎで、未来を考えて来なかったか?痛感しておられる方も多いと思います。そして、恐ろしいほどのリーダーシップのなさ。でもこれは考えれば当たり前。昔からリーダーシップ教育はなされて来なかったのですから。

子どもたちにとっての 「ロールモデルとなる大人」が今、絶対に必要です。「暗記」という学業で優秀な成績を修めて官僚になっても公文書を偽造したり破棄したり、嘘も100回言えばリアルになり死人が出てしまう世界に、ロールモデルとなる大人はいるでしょうか。現状リーダーたるべき人たちがこの有様です。

でも、実は市民は、世界でも稀に見る有能な人が多いのも日本の特徴です。市民のレベルは高いと思います。ただ問題はリーダーがいないだけかもしれません。

このページでは、こうした日本を欧州という外からの視点で見て、その物事の背景や、そこに通底する考え方などをお伝えしたいと思います。我々自身が「ロールモデルとなる大人」になるには、何が必要なのか? 「リーダーとは何か?」ぜひ一緒に考えてみませんか?欧州の現状から見る、スロージャーナリズムとでも言いましょうか。ぜひ皆さんからのコメントもお待ちしております。一緒に考えていきましょう。

ということで、「おとかん」-おとなになったらかんがえる-よろしくお願いします。

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