いよいよ2020/7/1よりEUでも国境がオープンになるとかならないとかニュースが出ていますが、一方で、こんなニュースもあり(『フランスでもコロナ再拡大、新規感染1500人超 死者も増加』)、やっぱりコロナの沈静化には、まだまだかかるだろうな…という実感です。

オランダはいまだに街中では誰もマスクをしてません。公共交通機関を利用するときだけは、他人との距離がとれないので(オランダは1.5m←これも近いですよね?)マスクをしなければならない、となっています。

で、ポストコロナなのか、まだまだコロナ禍なのか分かりませんが、その前にサマーになってまして、もう気分は完全にバケーションとなっていますw (あ、オランダは一応、今は感染者も死者もググッと減少傾向)

そんな状況ですが、今回はポストコロナに向けて盛んに言われている「グレート・リセット」あるいは「グリーン・リカバリー」という視点から見たときに、まさにこういうことだろうな!というオランダのサステイナブルなコミュニティについてご紹介します。

 

De Ceuvel

ご存知の方も多いと多いますが、こちらはアムステルダムの北にあるDe Cuevelというコミュニティです。

元工場があった土地で、市が調べたところ、土地が化学物質などで汚染されていることが判明しました。土壌改良には莫大な費用がかかるのですが、当然使い手がいません。なのでなんと1区画1€という格安で使用者を募集したところ、アーティストたちが集まりました。さらに、汚染された土地に直接触れないように、1.5mほど嵩上げした回廊を渡し、その周りにもう使われなくなったボートを設置して、その上にコンテナを配置。これで、各区画に素敵なスペースができました。

さらに、ある植物が土地の汚染を浄化するということが分かり、その植物を全面に植えました。また、このエリアから出た生ゴミはコンポストして堆肥に。その堆肥で育った野菜は、このエリアにあるカフェで使用。このカフェでは雨水で作ったビールを提供したり、ここで使用するエネルギーは全て時給自足に。さらには、この区画だけで使える地域通貨を発行し、ここで作ったエネルギーなどを売ることで、その地域通貨を得る、そしてカフェでの支払いに使う、などしています。

はじめは誰も、ここのエリアには寄り付かなかったのですが、アーティストの集まるエコビレッジ的なところから始まり、今では先進的なスタートアップが集まったり、アムステルダムのカンファレンスやワークショプが行われ、世界中からの見学者が跡を立たない、アムスを代表するサステイナブルなエリア&コミュニティに早変わりしてしまったのです。

De Ceuvel

で、まだ正式発表はできないのですが、なんと近々、ここを企画したオランダの設計事務所Space & Matter を招聘し、弊社ニューロマジックでのサーキュラーエコノミーのオンラインセミナーを開催予定です。(今、Space & Matterと打ち合わせ中です)

実は、このSpace & Matterは、日本の建築業界でも大変有名です。サイトをご覧いただければ、他にも話題のプロジェクトが目白押しです。自分的には、彼らは建築物をつくるだけではなく、そこに住んでいる人の生活をデザインしコミュニティを作ることと捉えています。(ゆえに建築家ではない自分とも、オランダでいろいろな絡みがあります)

彼らのことは、日本の建築関係者の会員誌でもある先月号の「日事連」にも書きました。知らなかったのですが、そこでは巻頭特集になっていました。オランダのサーキュラーエコノミーというか、サーキュラーなコミュニティ作りが、少しづつ注目されてきたのかな?と思いました。

ということで、オランダのサーキューラーなコミュニティ作りにご興味のあるかたは、ぜひ続報をお待ちください。また日本でこんなことをやっているよ!というのがありましたらぜひお知らせください。

 

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